
結婚と恋愛の違いは「責任」にあった!その理由を実体験を元に解説
更新日: 2018年10月27日
夫とは交際1年で結婚しました。最初は恋愛の延長線上でしたが、一緒に生活を初めて決定的に「結婚」そして「夫婦」とはこういうことなのかと、悪い意味と良い意味で実感した出来事がありました。
そして様々な経験から、恋愛と結婚の違いは「責任」の違いだと学びました。その中でも特にそう感じたいくつかの事を紹介します。
夫はADHD(注意欠如多動性障害)だった
同じアルバイト先で映画やゲーム好きという共通点があり仲良くなり、出会って3、4ヶ月で付き合いました。
後にすぐお互い就職しますがその時はフリーターで、私が一人暮らしをしていたのですぐにほぼ同棲状態となり、多くの時間を一緒に過ごします。
その中で「ADHDなのでは?」と思う瞬間が多く、夫を病院へ行かせました。私の仲の良い友人もADHDで、その友人に酷似していたからです。
結果夫はADHDと診断され、夫自身もそこで初めて自分が発達障害を抱えていたのだと気づきました。
ADHDとは?
話の内容をイメージしやすくするため簡単にADHDを説明すると、そんなの誰でもあることなのでは?と思うような「物忘れ」「朝起きれない」「優先順位がつけられない」「衝動的に行動する」「過集中」などが、ひどく出るのがADHDです。
やはり一般の人には理解できないレベルで要領が悪かったり、なんでも忘れてしまうので社会に適合するのは難しいところがあります。
ADHDと言っても、普通の人なのです。見た目に違いがないので、理解されにくい問題です。
一人で全てをこなす辛さ
今は薬や、2人で試した様々な対策によってだいぶよくなりましたが、発覚した当初は本当に大変でした。
頼んだことは片っ端から忘れていきます。
ゴミを捨てておいて、光熱費を払っておいて、電話しておいて、など、こちらが頼んだことはほとんど忘れてしまいます。
最初は許せたけれど、あまりにも忘れられるといくら障害とわかっていてもイライラしてしまします。
家事を頼んでも、いろいろな場所を中途半端に行うし、効率も悪く遅い。
結婚したら、夫と家事など生活のことは分担して行うことが夢でしたが、それは本当に夢の話になってしまいました。
きっと他のところは夫がやってくれるようなことも、全て私が管理し行っていました。
私も当時は正社員で仕事をしていたので、夫のことや2人のことでも全て一人で考えて決定し行動しなければならないことが負担でした。
すぐ忘れてしまうので言っても無駄だという絶望感。私はなんでも器用にこなせるタイプなので、余計に心の負担になっていたんだと思います。
夫も様々なことを試してくれましたが結果は実らず(習得するには時間がかかると今ならわかります)、夫も自分の不出来に苦しんでいるのに私は強く当たることが増えました。
きっと側からみたら、夫は発達障害なのだから妻が理解して寄り添うべきだ、あなたは間違っている、と思われるんだろうなという自責の念も強かったです。
これが結婚、夫婦になること
そして私は思ったのです。
「夫」ではなく「彼氏」だったら、と。
本当にひどい話ですが、毎日そんな風に考えていました。
こんなに苦しい毎日で、結婚しておらず付き合っているだけなら、きっと別れていたと。
出会った時夫は25でしたが、まだ一度も就職したことがありませんでした。
私と付き合って初めて就職し、1年半の間に2回転職しました。学生時代に作った借金もありました。なので収入も私の方がありましたし、夫の収入は新入社員よりも少ない額でした。
まともに生活も仕事もできない、(この頃はかなり自暴自棄だったので極端な考え方になっていました。ADHDでも普通に生活も仕事も工夫すればできます。)
この人と付き合ってるだけなら別れて自由になれたのだと、何度も考えました。
でも自分は夫と生涯をともにすると決めて結婚し夫婦になったのだから、2人で乗り越えなければならい。
私は妻として、夫のことに対しても責任があるのだと感じました。
これが身をもって、結婚と恋愛は違うと感じたことの、ネガティブな内容の方です。
夫は他人であり、家族である
そんなこともあり喧嘩ばかりでしたが、もちろん本当に毎日四六時中だったわけではなく、仲良く幸せを感じる瞬間もたくさんありました。
恋愛では味わえない安心感
結婚しても「離婚」も「不倫」も存在するので安心しきるわけにはいきませんが、結婚して得られたのは今までにない安心感です。
恋人だった彼が家族になったわけです。
きっと夫も結婚して、妻に対して責任があるんだと感じたり、単に私を認めてあげたいと思っていてくれてるのかもしれませんが、私がどんなにひどく当たってしまったり、とんでもない量の着信履歴やラインを送ったりしても、私を責めたりはしないでくれました。
どうにか理解しようとしてくれ、受け止めてくれました。
恋愛だったらそれを理由に別れを告げられていたでしょう。
私は誰が見ても「一人で生きていけそう」タイプ。
ですが本当は自分が大嫌いで自己嫌悪がひどいタイプでした。
そんな不安から勝手に情緒不安定になり、相手に求めすぎてしまうところがあります。
どうせこんなダメな自分からは、みんな離れて行ってしまうという自己嫌悪です。
しかし夫の献身的な対応のおかげで自己嫌悪はほぼなくなり、相手に依存しすぎてしまうこともなくなりました。
人にはそれぞれ自分でも受け入れ難い欠点が存在して、けれど夫婦というのは他の誰よりもお互いのそういう部分を知り理解し支え合っていくものなのだと知ったのです。
「生活」の一部になる
恋愛の間は、結構自分より相手中心になりがちですが、結婚生活は相手中心にしていたらうまくいかないんだということも学びました。
これをしたら喜ぶかな?と、恋愛の間のそういう考え方は、結構相手に期待してしまっているものです。
もちろん結婚した今でも夫の喜ぶ顔は見たいので夫のことも考えますが、付き合っていた時より無理をしなくなりました。
相手の一言一動に振り回されていては、自分の生活に規律がなくなってしまいます。
恋愛の時は一緒にいる時、相手のことを考えている時だけだったものが、四六時中一緒にいるようになるのです。
愛している相手が、ナチュラルに生活の一部になっていくわけです。
昔のようにパートナーを見れなくなったというのはよく聞く話ですが、私は今のところそういう気持ちよりは、愛する人が自然と自分の生活の一部になっていったことを幸せに思っています。
刺激が足りないと思うのであれば、より自分の生活を充実させることの方が大切です。
なにかあった時に心配してくれたり寄り添ってくれるパートナーを有難く思い、愛しく思う瞬間はたくさんあるはずなのです。
恋愛と結婚の違いは「責任」
これが私の恋愛と結婚の違いを感じた体験談です。
恋愛では、いつでも手放せる・手放される自由と不安があります。
ですが結婚には、いろんな場面で責任が伴ってくるのだと思います。
相手と生涯を遂げると決めた、パートナーへの責任。
でもまずは自分が自立すべきなんだという、自分自身への責任。
責任という言い方では堅苦しいですし、重たいイメージがありますが、実際の結婚生活は全くそんな感じしないのですが…。
結婚生活は楽しく幸せです。
子どもに恵まれたらまた違った、家庭や家族としての見方になっていくのだと思います。
恋愛は恋愛で、フレッシュで情熱的でとても楽しいです。
そして結婚は、結婚を通して大人になっていく自分を感じたりと、1人でありながら2人で生活することを知っていくことができます。
恋愛と結婚の違いは、人それぞれ感じるタイミングや理由が違うはずです。
私の場合は責任を感じたタイミングでした。