
モラハラ夫の特徴と対処法!加害者の目的と自由になる手段とは?
更新日: 2018年10月27日
モラハラ(モラルハラスメント)とは、精神的DVと呼ばれています。また、魂の殺人という呼び名もあります。相手の生き生きとした感情や心を殺し、支配することが目的だからです。
そんなモラハラを働く男性(以下、モラハラ夫)はどのような心理で、そのような暴力をはたらくのでしょうか?深く掘り下げてみたいと思います。
モラハラ夫の心理とは?
自信がなく、生贄を必要とする
モラルハラスメントを行う加害者はまず自信がありません。心の底で、自分は無価値でダメな人間だと思っています。しかし、それに向き合ったり、自己を向上させる努力をすることができません。なぜならば、彼等は往々にして自己愛者(ナルシスト)なため、0地点の自分、ダメな自分を直視することができないためです。
そうすると、その自分に対する鬱憤を晴らすサンドバッグを見つけようとします。それが、モラハラ被害者です。
被害者は日々罵倒を受けますが、それは一つも被害者に由来しません。なぜならば、その鬱憤は加害者が見たくない自分の悪い部分だからです。(この性質のせいで、モラハラは自己紹介などと揶揄されたりもします。)
奥さんやお子さんなど被害者は、加害者のナルシズムのギャップの鬱憤を晴らすための生贄になっているような状態です。
弱い奴に強く、強い奴に弱い
モラハラ夫をよく観察していると、お店の店員さんや、自分より目下だと判断した人間に横暴な態度をとっていたりしませんか?それなのに、周囲からは優しい人間だとおもわれていたり、自分より上の立場の人間には従順で、周囲からの理解が得づらいなんてことはありませんか?
これは、モラハラ加害者(ナルシスト)が実は非常に小心であることに由来します。本心では自信がないため、強い相手に楯突くということはまずありません。その代わり、自分より弱いと判断した相手を虐めの対象にします。
モラハラ夫が対象にえらぶのは、悲しいですがやはり、奥さんやお子さんなど、家庭という密な環境で逃げられずらく立場も弱くなりやすい人間です。出産などを期に態度が豹変するのも、相手が逃げられなくなってから牙をむく性質からです。
また、家で見せている顔と外で見せている顔が全く違うという器用な真似も平気でできてしまうのが彼等です。
自分が正しいと思い込み、相手に強要する
モラハラ夫は、自分の価値観を絶対のものとしており、それを相手にも強要します。それは相手が自分と違う人格や価値観を持った人間だと認識できていないということです。
もっと言うと、相手は自分の所有物であるというふうに認識しています。生きた人間の感情や考え、価値観を持っているという前提で考えられていないのです。
相手を尊重するという考え自体がありません。
人間というより、物だと思っている節があります。
加害者もモラルハラスメントを受けて育った
悲しいですがカウンセリングなどで自己治癒を図らない限り、モラハラは被害者が加害者に、そしてまた被害者が加害者になっていくという、虐待の連鎖が起こります。
モラハラ夫も、かつては被害者だったのです。
しかし、そこに同情する余地はありません。彼の人生は彼が請け負うものであり、心配すべきは自身の幸せと安全だからです。
なので、相手のモラハラ性を疑った場合、どのような育成歴かは非常に重要なポイントとなるでしょう。
また、モラハラ加害者は往々にして自分がかつて被害者だったことを認めません。それは自分のプライドが邪魔している場合がほとんどです。自分の被害者性に向き合い、自己治癒への行動を取れる場合はまだいいのですが、ほとんどの場合は難しいです。かつて虐められていた自分を自分だと認識することが、彼等にとって何よりも苦痛だからです。
そうすると自分の受けた暴力を暴力だと認識できない。妻や子供に対して行なっている言動も暴力だと認識できない。という構図が出来上がります。
彼等に理解や反省を求めても不可能なのはこの経緯があるからです。
ちなみに反省したふりをするのが上手なタイプの加害者もいますが、大抵二、三日で元に戻ります。一度“ふり”をした加害者は旨味を覚え何度も行うので、期待しないようにしましょう。
対処法は「逃げる」一択
上記のようなモラハラ夫に被害に遭われている場合、まず逃げることです。一択です。
しかしそうはいっても、現実的に難しいかな?と二の足を踏むこともありますし、私はやられっぱなしじゃないか!憎い!納得いかない!復讐したい!と思ったりもすると思います。被害にあったら、そう思うのがある意味普通です。また、もしくは怖くて頭も働かず逃げられなくなっている場合もあると思います。
モラルハラスメントは見えないDVと呼ばれています。人に理解してもらうことも難しいときもありますし(時には、自分で自分の被害に気づいていない場合もあります)、こんなに傷だらけになったのに、尻尾を巻いて逃げるのかよ!と思われたり、相手への怒りで気が狂いそうになる場合もあります。
同じことをしてやりたくなったり、同じ苦しみを味わせてやりたくなったり、失ったものを取り返したくなったりもするでしょう。
なにより、ハラスメントという行為は理不尽です。そうやすやす飲み込めるものではありません。
もちろん、完全な理不尽ですので、理解する必要も、飲み込む必要もありません。
でも、それでも逃げなくてはなりません。それには理由があります。
モラハラ加害者は自分に執着させることが真の目的
なぜかというと、それこそがモラルハラスメント加害者の真の狙いだからです。
モラルハラスメント加害者の本当の目的というのは、暴力を振るう行為自体ではなく、被害者が自分に執着して、いつまでも自分の元にしがみ付いて離れられないようにすることにあるのです。
それは憎しみでも怒りでもいいですし、恐怖や自尊心の破壊であったりもしますが、とにかく自分の手元に永遠に置き続け、言葉が無慈悲ですが自分が相手にとってどんな意味合いでも(それが憎しみや恨みなど悪い感情であっても)絶対的に大きな存在となりつつ、永久にサンドバックとして機能させておくことこそが目的なのです。
なので、不平不満を感じるのは大変ごもっともなのですが、その感情にのっとられたまま相手へ立ち向かえば立ち向かうほど、相手の思う壺で、相手の罠にどんどん足を絡め取られていくことになります。被害者が怒って喚いたりやり返してこようとしてくるところまでが、彼らの計算なのです。
モラルハラスメントで被害者が加害者に暴力を振るってしまい、第三者からみたら被害者が悪者になってしまうという場面も多くみられますが、それもすべて彼等の作戦の内です。
なので、加害者に怒りを感じる、理不尽を受け入れられないという場合でも、一番の加害者に対する報復は、「自分が加害者の元から姿を消す」ことなのです。
これは、実は加害者が内心一番恐れていることです。
なので、あの手この手を使って相手を縛ろうとします。しかし、逆を言うと、逃げてしまえば、自由も幸せも、あなたの目前なのです。
裸足でいいので逃げてください
ハラスメントに対する対処法は「距離を置く」「逃げる」が鉄則です。
受けた数々の暴力で、心が疲弊しきって動けないかもしれません。自分の足で立つ自信がないかもしれません。また、前章で挙げた通り、加害者は実は逃げられることを一番に危惧しているので、逃げようとした時がある意味正念場ではあります。
しかし、加害者の特徴を思い出して欲しいのですが、彼ら(モラハラ夫)は非常に小心ですので、第三者が入ると異常におとなしくなる場合がほとんどです。あなたの頭の中にいる恐ろしいモラハラ夫は実は偶像で、本物はどうしようもないちっぽけな人間だったということがわかるでしょう。
ご自身だけでは冷静に対処しきれない部分もあるとおもうので、第三者に手伝ってもらうと案外すんなり逃げることが可能です。
あなたが、サンドバックになっていていい理由なんて、ひとつもないんです。あなたは、あなたをとりもどし、幸せになる権利があります。モラハラ夫のために、あなたや、あなたのお子さんが、あなたを潰してしまうことはないのです。